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冬瓜はウリ科トウガン属のつる性一年草で、原産地はインドや東南アジアです。日本でもその歴史 は古く、平安時代から栽培されていたといわれています。日本最古の薬物辞典『本ほんぞうわみょう草和名』には、「カ モウリ」として掲載されており、昔から薬としての役割を担っていたようです。95%が水分である 冬瓜は、体熱を下げ利尿作用があることから、現在でも薬膳料理などで重宝されています。
「とうがん」は冬の瓜と書いて「冬瓜」ですが、実際に旬を迎えるのは 7 月から 9 月の盛夏です。 しかし同じウリ科の胡きゅうり瓜や西すいか瓜とは違って、冬瓜は冷暗所に置けば冬まで貯蔵が可能であり、江戸時 代には秋からの食材としても活躍していたという書物も残っています。このことから、その名がつけ られ、また「冬瓜」を音読みした際の「トウガ」が崩れて「トウガン」になったという説が有力なよ うです。
主な産地は宮崎県、茨城県、愛知県と様々ですが、特に愛知県では、明治時代から昭和初期まで需
生産の歴史的由来
●平中神谷
いわき市内の冬瓜の栽培地域
冬 瓜
冬
とう瓜
がん11
冬 瓜
栽培方法の一例
特徴
市販の冬瓜は、その名の通りウリに似ており緑が濃く表面もつやがあります。形はスイカのような 球形から楕円形まで、大きさも小玉から大玉まで様々です。
平中神谷の方が代々栽培している冬瓜は、やや丸型の楕円形で、市販のものに比べ表面は粉を吹い たように白く見えます。これは中が完熟して食べ頃を迎えたサインだそうです。
冬瓜自体の味は強くないため、味噌汁の具にしたり出汁の味を吸わせて煮物にしたり、ほかの野菜 とともにあんかけの具として用いられることが多いようです。火を通してもシャキシャキとした歯ご たえを若干残すのが冬瓜のいちばんの特徴です。
以前は 4 月頃に苗床を作り 10㎝くらいに伸びたら定植していましたが、現在は畑に種を直蒔きし て自然に発芽させ、カボチャのように地這えの状態で実がなるのを待つだけです。根元から少し上の ところから枝分かれして、その先に実がなりますが、実のなり方は不規則で高さ 30㎝、横は 20㎝前 後まで大きくなりますので十分なスペースが必要です。途中、雑草を手で除去するくらいで特に手入 れや肥料は必要としません。実が小さいうちに敷きわらをし、実が直接土に触れないようにすると、 色よく作ることができます。
収穫の最盛期は 8 月〜 9 月ですが、11 月頃までに全てを収穫して、 納屋などの気温の低い場所に保存すると種蒔き直前の 3 月まで保 存して食べることができます。丈夫できめ細かい皮が水分を閉じこ め、冬瓜の長期保存を可能にしているようですが、完全に熟してか ら収穫したもののほうが日持ちするようです。
食べる際に、大きめの種をいくつか採り出し、よく洗って天日干 しすると、翌年の種として使用できます。
要が多く栽培が盛んだったようです。現在、豊橋市では南部地域を中心に琉球種が主体となり 20 年 ほど栽培が続けられていますが、自家消費用の在来種も数多く見受けられるようです。
いわき市内で栽培している方は意外に少なく、平成 23 年度の調査では在来の冬瓜は中神谷でしか 確認されませんでした。同じ種を繰り返し 50 年以上栽培しているという方、またその周辺の直売所 でも冬瓜をここ数年栽培している方と出会うことができましたが、大き過ぎて家族で食べきれない、 切るのが大変などの理由から需要が少ないようで、いずれも自家消費用としてわずかな栽培量にとど まっているようです。
冬瓜 ができるまで
冬瓜 ができるまで
4月下旬∼5月初旬に播種。 直蒔きで十分育ちますが、 つる性で生育も良いので栽 培面積は広めにとります。
播種から1か月くらいでつ るが伸びてくるので敷わら をすると良いでしょう。病 害虫予防にもなります。
種
まき・苗
づくり種
まき・苗
づくり敷
わらのすすめ冬瓜には雄花と雌花があり、 雌花は花のすぐ下に丸い実を つけます。必要なら人工授粉 で確実な着果を促します。
受粉
市販の冬瓜は開花後1か月程度の青々と した実を収穫したものが大半を占めます が、表面が白くなるまで置いて収穫した 物の方が貯蔵性が高いと言われます。収穫
敷
わらのすすめ受粉
雌花収穫
雄花
◆冬瓜の種子
すいかの種をひとまわり大きくしたような形